「虫歯の原因は砂糖」だと思っていませんか?
しっかり歯みがきをして甘いおやつを我慢していても、むし歯菌が多い人はむし歯になりやすいものです。
むし歯のできる4つの条件
歯の表面に住みついたむし歯菌が糖分を餌にして増えていき、ネバネバ物質を出して 歯垢(プラーク)を作ります。
一定以上の時間 が経過すると虫歯菌はプラークの中で酸をつ くり、エナメル質が酸に溶かされて虫歯になるのです。
唾液の量と質も虫歯のなりやすさに影響を与える環境因子です。
歯に良いおやつ・悪いおやつ
〇 | 口の中を酸性にしない食べ物 | ナッツ、チーズ、季節の野菜 |
〇 | 口の中に停滞しない食べ物 | ヨーグルト、ゼリー、手作りお菓子 |
〇 | よく噛む食べ物 | するめ、昆布、フルーツ、サラダ |
〇 | 歯に良い飲み物 | お茶、水 |
✕ | 口の中を酸性にする食べ物 | チョコレート、砂糖入りガム |
✕ | 粘着性の食べ物 | ヌガー、キャラメル |
✕ | 口の中に停滞する食べ物 | 飴、クッキー、スナック菓子 |
✕ | 味を長く楽しむ食べ物 | キャンディー、棒付きキャンディー |
✕ | 歯に悪い飲み物 | 乳酸菌飲料、炭酸飲料、ジュース、スポーツドリンク |
おやつを食べるタイミングが重要
普段のお口の中は PH7(中性)に保たれています。ところが食べ物を食べると酸性に傾き、歯からミネラル分が溶け出します。これを「脱灰」と言います。
PH5.5 以下になると脱灰がはじまり、これが虫歯の始まりです。しかし口の中の PH は唾液の働きで中性に戻すことが出来ます(再石灰化)が「ダラダラ食べ」を続けると唾液の働きが間に合わず、酸性の状態が続いて虫歯になってしまいます。
執筆者 歯科衛生士 中野まち子